2008年9月12日(金)発売の『電撃DS&Wii Vol.3』の11ページにて、『KINGDOM HEARTS Birth by Sleep』に関する野村哲也氏のインタビュー記事が掲載されています。
『KH バース バイ スリープ』のキーワードは「心のつながり」
――『KH バース バイ スリープ(以下、BbS)』は、どんなテーマで物語が描かれていますか?
野村:テーマとしては「心のつながり」とか「運命」でしょうかね。最後までプレイすると、その後の『KH』が「偶然でなく、必然であの物語になった」ということがわかります。作風としては過去の作品のホノボノとした雰囲気とは違い、シリアスですね。あまりに悲しすぎるのでディズニーさんから「何とかならないか?」と言われてしまったくらい(笑)。せつない物語が展開します。そういう『KH』もアリなんじゃないかということで、今回はあえてその方向で進めてみました。
――テラ、ヴェントゥス、アクアの3人の主人公が登場しますが、それぞれどんなキャラクターですか?
野村:テラは手段より目的を優先するタイプですね。ただ悪者ではないので、目的を重視するがゆえに葛藤します。ヴェントゥスの話は、今までの『KH』に近い感じのものです。彼は行く先々で世界の住人と仲よくなったりして、自然にその世界に溶け込んでしまうタイプです。アクアはマジメな性格で、2人をいつも心配するしっかり者です。彼女は今回の出来事の目撃者といいますか、そういう立場になっていきますね。
――3人の物語はどのように進行しますか?
野村:同じ時間軸上で別々の行動をとっているように進行します。例えばテラがある世界を訪れたとき、ほかの2人はまだそこに来ていなかったり。当然、それによって世界へのかかわり方も変わってきます。そういったストーリー展開も『BbS』の魅力でしょう。
――プレイの順番はプレイヤーが決められますか?
野村:現在はそれを想定して開発を進めています。ですから選ぶ順番によっては、まだテラでプレイしていないのに、アクアでスタートしてある世界を訪れたら、テラの行動が先にわかってしまったり(笑)。それはそれで、ちょっとおもしろいかなと思っていますけど。
――3人すべてのキャラでエンディングを迎えると、物語の全体像が見えてくる感じでしょうか?
野村:そうですね。例えばテラでは謎だったことが、ヴェントゥスの物語で明かされたり。全体的に、そういった構成になっていますので。
――テラはパワー系、ヴェントゥスはコンボ+スピード系ということが体験プレイで確認できましたが、アクアはどんなタイプのキャラでしょうか?
野村:アクアは特殊ですね。タイプとしては魔法系なんですけど、かなりトリッキーです。クルクル回転したり、側転したりもします(笑)。
――体験プレイで感触が少しつかめましたが、戦闘システムもかなりパワーアップしていますよね。
野村:そうですね。今回は複数の敵を同時にロックオンして攻撃するシュートロックシステムとか、技のデッキを自分で編集することもできますし。体験版では最初から組まれたデッキで戦ってもらいましたが、製品版では自由に編集できます。最初は『BbS』のシステムが過去の作品に近いと言っていましたが、最終的に近いのは『KH 358/2 Days』で、『BbS』はより進化したものになりました(笑)。「ソラにできないことをやろうとしたら、こうなった」という感じですので、よりキーブレードを使いこなしている感じを味わってもらえるはずです。
――今回お話を聞いた3作品のなかで、おそらく『BbS』が最後に発売される作品になると思われますが、その後の展開は考えられていますか?
野村:当然『KH』シリーズは、ここで終わらせるつもりではありません。『BbS』に関しても先のことを考えて作っています。ですので、これからも『KH』シリーズを応援していただきたいですね。